『南アルプス縦走記』

2011-08-07
長年の課題、南ア縦走に行ってきました。

当初の計画では、田代温泉から大無間~光岳~甲斐駒という壮大なプランを立てていましたが、単独での大無間~光岳間の通過に前日になって自信を無くし、寸又峡温泉~光岳の林道アプローチにての入山に変更しました。

しかし、光岳小屋へ、現在このアプローチでの入山が可能か否かの事前確認は最低限行ってから、入山すべきであったと猛省することになります。


1日目:
2011/7/23

始発にて自宅(東京西部)最寄駅を出発。新幹線で静岡へ。
金谷からは大井川鉄道で千頭まで。寸又峡温泉にはバスで11:30過ぎに到着する。立ち寄った蕎麦屋のご主人より光岳への林道は、崩壊が激しく2年以上前から使われなくなっているとの助言を頂く。
途方に暮れていると、大根沢右岸尾根の旧登山道を下山し林道から下りてきた大学生パーティーが最近いたとの情報を頂き、そこまでは林道も通過でき、旧登山道も登路として使えるのだと自分に言い聞かせ、蕎麦屋の人達に心配そうに見送られながら、無理やり出発する(12:00)。

50キロ近い林道歩きは先が長い。日差しも強くかなりの苦行である。
猿並橋を渡り左岸林道へ。崩壊が各所にあり通過に難儀する。
大樽沢を通過した20キロほど進んだ地点で、18:00前となり幕営する。
夜は明日への不安と鹿の鳴声で、あまり眠れない一夜を過ごす。

2日目 7/24
5:00出発。樺沢手前から崩壊がひどくなる。
そして、小根沢を過ぎ30分ほど行くと、通過不能な大崩壊現場に行く手を阻まれる。
小根沢先崩壊現場
写真では分かり辛いが、身の危険を感じる現場であった。
7:30.寸又峡への退却を始める。
15:20.寸又峡温泉帰着。
60キロの林道歩きで、ひどい靴擦れと股ズレを患ってしまう。

新たな情報で、畑薙ダムまでは、千頭駅からタクシー(¥15,000)が唯一のアプローチ法であることが判る。
検討の末、豊橋、伊那大島、鳥倉口と経由して、三伏峠より入山することに変更する。
豊橋で投宿し、ドロドロになった行動着を洗濯し、薬局で買ったキットで靴擦れ、股ズレを治療する。

3日目 7/25
少しリフレッシした心身で、6:00、豊橋駅から飯田線の始発に乗る。
伊那大島で下車し、12:10のバスで鳥倉口へ。
14:30より三伏峠への登山道を歩き始める。
17:00.三伏峠小屋着。幕営する。

4日目 7/26
三伏峠より北上し、最終地点の甲斐駒を目指そうかと思っていたが、トレースした事のある北部より、
未知な南部への思いが強くなり、塩見から南部を目指し南下することに決める。

5:20.塩見岳を目指し、日帰り装備にて出発する。
8:50.塩見岳到着。
塩見岳
塩見より北方面
塩見より北側方面。
塩見より
塩見より荒川岳方面。

11:40.三伏峠帰着。
足も依然痛く、この日は延泊することに決める。


5日目 7/27
前夜から降り続く雨の中、テントを撤収し4:10南下縦走を開始する。
雨が強く、烏帽子岳手前でやっと明るくなり、ヘッドランプを外す。
小河内岳で避難小屋に逃げ込む。
小屋で休憩し先を進む。
小雨になり、時折視界が開ける。荒川岳が大きい。
大日影山近辺では、森が神秘的な景観を見せる。
高山裏避難小屋で休憩し、標高差700mの荒川岳の登りに入る。

ここで豪雨となり、修行的登山となる。
中岳直下で、光岳から北岳を目指している方とすれ違う。
お話を伺うと、かなり健脚な方であった。
荒川中岳2
小降りとなり、ガスの中、中岳を目指す。
荒川中岳
中岳山頂。


12:00、中岳避難小屋着。
悪沢岳も登りたかったので、この日はこの小屋に泊めて頂く事に決める。

6日目 7/28
前夜はかなりの嵐で、3:30に起きるも嵐は続いている。
嵐の中、5:00に空身で悪沢岳を目指す。
6:00.嵐の中を登頂。すぐに引き返す。
7:00.小屋に戻り休憩。
管理人の山中さんと話が弾む。
鹿児島に第二の故郷と呼べる素敵な場所があり、そこで再会しましょうと盛り上がる。

8:00.出発。荒川小屋へと下る道を、本降りの中進む。
この区間は、お花畑で有名であり、鹿害を避けてフェンスが張ってある。
鍵を開け閉めして、何度もフェンスを通過する。

荒川小屋は素通りし、赤石岳への登りに入る。
大聖寺平手前から豪雨となり、小赤石岳付近では雨で呼吸出来ないほどの嵐となる。
赤石岳避難小屋に逃げ込む事だけを考えて、耐えて進む。

11:30赤石避難小屋着。
取り敢えず休憩する。
管理人のご夫妻は、とても親切で、わざわざストーブまで点けてくれる。
宿泊をお願いしたが、明日聖岳を越えるなら、百閒洞まで進んだほうが良いと説得される。
1時間ほど休憩したら、心身が少しリフレッシュでき、雨も小降りになったので、先に進むことにする。

途中の百閒平付近では、霧の中に見え隠れする神秘的な光景に心を奪われる。
晴れた時にも是非とも訪れてみたい場所であった。

14:30百閒洞小屋着。小屋から少し離れた赤石沢の源流のテン場に幕営する。
百間洞テン場

雨もやみ山も見えてくる。
百間洞より中盛丸山
中盛丸山方面
百間洞より聖岳
聖岳方面



7日目 7/29
4:00出発。ヘッテンで進む。見晴峠付近で明るくなる。青空が出ている。
中盛丸山
中盛丸山

中盛丸山は印象的なピークであった。
晴れていて周囲の展望を満喫する。
大沢岳2
大沢岳
百間平遠望
百閒平、赤石岳
富士山遠望
富士山
恵那山遠望
恵那山遠望

アップダウンをこなし兎岳へ。
兎岳

途中、兎岳避難小屋をチェックする。
外観は廃墟だが、内部はきれいに改装されている。
コルを過ぎ聖岳への登りに入る。
9:00過ぎに山頂着。
聖岳2

聖岳1
富士山遠望。

百閒洞小屋から来たかたと、山頂で仲良くなり一緒に下山する。

11:30、聖平着。
今日は茶臼岳小屋まで行ってみるつもりであったが、耐えてきた足の痛みがひどくなり、聖平幕営を決める。
百閒洞のかたと楽しく飲んでいると、彼の前日の道連れのかたが下山して来て、合流する。
畑薙ダムから車で帰るらしく、途中まで乗せて頂けるとのお言葉を頂く。
靴擦れの治療キットが底をついていて、茶臼、更にその先までは厳しいと思っていたので、
ご厚意にすがり、聖岳登山口に下山することを決める。
途中、五日目にして黒戸尾根~甲斐駒~千丈~北岳~農鳥~塩見~ときてここまで辿り着いた、佐渡山岳会の
かたも加わり、下山メンバーとなる。

8日目 7/30
4:30.下山開始。
憧れの聖沢を縫うように登山道を下る。
8:40.聖岳登山口着。足はボロボロである。
椹島へと向かっていると、東海フォレストのバスが通りかかり、乗せて頂く。
椹島で入浴後、生ビールで乾杯し、畑薙ダム行きの東海フォレストバスに乗り込む。
災害の為ダム水門近くで下され、駐車場まで20分ほど歩き、車中の人となる。

静岡駅で15:00過ぎに降ろして頂き、お二人と別れる。
感謝の気持ちは当然受け取って頂いた。

19:00過ぎ、自宅帰着。8日間の旅を終えた。


今回は様々なハプニング、出会いがあり、波乱に満ちた山旅となりました。

長い日数、長い距離を歩き通す為には、
とにかく体調の維持が一番重要である事がみに沁みました。

それを支える装備、計画の緻密さが鍵であり、以後の山行への貴重な糧となりました。

次回は全山通しに再挑戦したいです。


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コメント:
中岳で付近であったものです(^_^)

南アルプス読みました!いやー、熱いですね!!

読んでいて、足を痛めるところとか親近感が(^_^;)

その後、足は大丈夫ですか?
自分は下山後数日は大変でしたが、今は普通に戻りました。


わかれた後、ひたすら下って高山裏避難小屋に行ったけど、
下りでもしんどくなるくらいの長さでした(>_<)

頂上であったときはあの岩場がどれほどの道かわからなかったけど、
高山裏避難小屋についた時は、相当苦労して登ったんだ、と感じてました。

荒川岳も行ったんですね!
自分は行けなかったので、今度機会があればぜひ行ってみたいです!
逆コースで岩場から挑戦してみたいです(^_^;)

お互い無事に下山できてよかったです!!


また、訪問します(^_^)v
[2011/08/14 14:58] | へいじつやすみ #- | [edit]
なんだか・・幕開けからドラマだったんですね。
南アルプス南部は私も未踏なのでトレースを追うのが大変でした。

が、岡山から遠くとも赤石、光は是非とも行ってみたい憧れの部分です。
だって先輩方々が良かった素敵、と一番に挙げる山なんですもの。

是非ぜひ、いつか・・・
やはりワタクシ、欲深いです・・
[2011/08/19 20:18] | ユミ #gdohoCYM | [edit]
お二人とも、ブログのほうにありがとうございました。

縦走は良いですね。


今回の、一番の教訓は、
合わない靴で無理して臨んで足が酷いことになった事によって得られた、
〈長期山行では、ギアは吟味して臨まないとならない〉
という事だったかも..

軽量化も不十分だったですし..



でも、テント、食糧を担いでの山旅は楽しいですよね。


早朝、前日の生活全てを撤収して、ザックに詰めると、自分が一晩居た地面が更地になっているのを見る時が、いつも印象的です。


生活を担いで、次の未知なる場所まで旅を進める感覚....


これが一番の魅力なのかも..


また宜しくです。


[2011/08/20 12:26] | 管理人 #- | [edit]
相変わらず冒険してますね〜!文章を追うのは楽しいですが、くれぐれも無茶せんといてください。
[2011/10/09 16:14] | まっつぁん #- | [edit]












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